Feb 28 294匹目の羊は腹を括る

逃げ場なしの英語ガイド

一昨日に続いて3度目の英語ガイド.「今夜は,Plに手伝わないようにと言っておいたから」えぇー,そんなぁ.ツアーがキャンセルにならないかなあという不真面目な期待も空しく,キレイな星空が広がる.やるしかないね.

不思議なもので,追い込まれて腹を括ると,何とか言葉は出てくるものだ.Plさんが解説していた時の様子や流れを思い出し,順番はめちゃくちゃながらも星や星座を紹介する.部分的には笑い(失笑ではない)も誘い,ぎこちないながらも星空案内は終了.望遠鏡で天体を見せるほうは,もう慣れているので,天体の説明をして特に問題なく終了.

冷や汗ものの英語ツアーだったけど,お客様には楽しんでいただけたらしい.よかったよかった.ちょっとだけ,レベルアップできたような気がした.

Feb 27 293匹目の羊はハカを踊る

一里塚

大学院時代に借りていた奨学金を,毎月少しずつ返済している.今日の支払いで,残高が300万円を切った.言い換えれば,借金がまだ300万円近く残っているということだが.

先はまだまだ長いとはいえ,1つの区切り.ほんのわずかだけど,気が軽くなった.

カマテカマテ

1日お休みをもらって,MiさんとQueenstownまで旅行.`Haka Pa Maori Village'という,マオリの村を再現し文化を体験できる施設を訪れた.バスで西に向かうこと4時間,山火事を目撃し,バンジージャンプをやっているところを車窓から眺め,雨の町に到着した.うーん,人が多いなあ.さすがはNZを代表する観光地.

再現されたマオリの村 ホテルでしばらく休憩した後,送迎バスに乗って村へ.昔の住居などを見学してから建物に入ると,マオリ式の儀式で出迎えられた.贈り物を受け取らないと戦争になるらしいのだが,もちろん無事に迎え入れられる.

出迎えの儀式に続いては,マオリの歌とダンスショー.昨年末に続いて「カマテ」のハカ(踊り)を見学することができて,今回もまた,震えるほど感動する.写真の撮影を忘れ,食い入るように見とれていた.

さらにその後はディナータイム.マオリの伝統料理「ハンギ」をバイキング形式でいただく.肉が美味い.とそこへ,ツアーガイドのJさん(普段の顔は不動産コンサルタント)がやって来て,「男性諸君,前へ!カマテのハカを教えてあげるよ」.うわー,うわー,きっとこんなチャンスは2度とないだろう.ワクワクしながら,他10人くらいの男性と一緒に前へ.舌を出して目を見開く威嚇のポーズに始まり,腿を叩いたり腕を回したり.恥ずかしいというよりも,嬉しさと,一種の光栄さみたいな感情が強くて,無我夢中,一生懸命.後でMiさんが撮った写真を見せてもらうと,誰よりも頑張って舌を出していた….

ハカを見学できるだけでなく,自分でも踊ることができ,本当にいい体験だった.お勧めの観光スポット.機会があったら,ぜひまた来たい.

Feb 26 292匹目の羊は英語のガイドを回避する

給料泥棒?

先日,初めて英語で星空ガイドをしたのだが,今夜もまた人手不足でお願いされる.英語で知っていることを話したり天体の解説をしたりするのは,簡単ではないにせよ何とかなるけど,ストーリーを作ってガイドをするというのは難しい.大体の流れだけ考えて,不安を抱えながら天文台へ.

天文台の駐車場には,2回目の英語ツアーのガイドをすることになっているPlさん(NZ人)がいた.少しだけお客様に星空を解説した後で「Pl,助けてよ」と頼むと…何とPlさんはそこから後のガイドを全部引き受けてくれた.もちろん彼は,その後2回目のガイドもこなしていたので,延々と喋りっぱなし.一方で僕は,(2回のツアーを通じて)せいぜい望遠鏡の傍で天体の説明をする程度.それはそれは楽なガイドだったけど,これって仕事じゃないよなあ.

Feb 25 291匹目の羊は望遠鏡で太陽を見る

好評デイツアー

先日,太陽観測用のフィルターが会社に届き,お昼のツアーの内容に「太陽(や金星)の観望」という項目が加わった.天文台の施設を見学するだけよりもずっと面白いようで,参加してくださるお客様の数もかなり増えてきているらしい.

オフィス仕事が終わった後,天文台に上がり,実際に太陽を覗いてみた.黒点はなかったものの,縁のあちこちからプロミネンスが吹き出しており,太陽が激しく活動している様子を生々しく見ることができる.なるほど,これならお客様も楽しめるに違いない.別の望遠鏡で金星も見たが,これも三日月の形をしていてキレイだった.

さらにシステムを拡張して,太陽の映像をビデオに出力してライブ中継し,さらには夜に月や惑星もライブ映像を流すことができるようにと計画しているらしい.Webサイト作ってスライド編集してこういうシステム系の構築も任されて…楽しいけど,どれから手をつければいいのやら.

Feb 24 290匹目の羊は週に1度のバスを見つける

週に1度の直行便

Miさんが,仕事で海の写真を撮ってくることになった.ここから一番近い海というと,南に約100km離れたTimaruという町まで行くしかない.

Timaruは人口が4万人を超える,NZ(特に南島)レベルではそこそこ大きな都会で,Tekapoに住む人々も2週間に1度ずつくらい出かけてはたくさんの物をまとめ買いしてくる.そのTimaruに,車も免許もない僕たちは,自力で行く方法がない.いろいろな人たちが「また乗せていってあげるよ」と親切に言ってくださるのだが,なかなか都合が合わず,まだ1度も行ったことがない.

Timaruまで直接行けるようなバスも知らなかったので,「Christchurch経由で2泊3日の旅?」と思っていたのだが,上手い具合に金曜日だけ走っているバスに乗ることができた.僕は仕事があるので一緒には行けず,ただ見送るだけ.8時半のバスに乗り,Miさんは取材に出かけて,わずか5時間ばかりの滞在の後,再び無事に戻ってきた.

聞けば,往復で$20らしい.Tekapoの田舎暮らしもいいけど,たまには活気あふれる町に行くのもいいかな.本屋とかファーストフードの店とかカフェとか,雰囲気だけでも.

./configure

lhankfのバージョンアップのため,ソースファイルを取ってきて,cygwin上でconfigureしてmakeしてmake install.アプリケーションをコンパイルした経験って片手で数えられるほどしかないけど,ほとんど何も考えることなく,ちゃんとインストールされた.思っていたよりずっと簡単.

この手のものに限らず,アプリケーションは何でも,最新版を使いたがる.ものによっては,β版でも構わずに使うし,さらにものによっては,フィードバックをかけることもある.泣きを見たことは,今のところ,あまりない.

Feb 23 289匹目の羊は群れを追いかける

怒涛の羊

オフィス仕事の帰り道,遠くのほうで犬が盛んに吠えているのが聞こえてきた.何だろうと思ってよくよく見てみると….

移動する羊の群れ ひ,羊の群れだー!道路を埋め尽くす羊たちと,その羊たちを追い回して移動させる牧羊犬.路上にはたくさんの落とし物も.車はもちろん徐行して,群れが道を開けてくれるのを待っている.写真などで見る,「いかにもNZらしい風景」をリアルに目の当たりにし,僕もMiさんも嬉しくなって,カメラを持って群れを追いかけた.

羊の群れ この後,羊たちは柵で区分けされた草地に追い込まれていった(羊の群れの動画).この羊たちは歩いてきたわけだが,他にも,大型トレーラーに所狭しと載せられた羊たちも次々と草地に到着していた.明日は羊たちが売りに出されるらしい.ドナドナの羊バージョン.

Feb 22 288匹目の羊は英語でガイドする

Let me introduce myself

ネイティブの英語ガイドの人手が足りないということで,今夜とうとう,僕が英語でガイドをすることになってしまった.およそ1か月前の不安が的中.ちなみにこういう場合,予約や確認に来たお客様には「今夜のガイドはネイティブじゃないですが,それでもよければ」とご案内するらしい.それで断ったお客さんがいるのかどうかは知らない.

不幸にして(?)僕の初英語ガイドに当たったのは,台湾の女性と3人の日本人.日本人の方々は台湾の方とお友達なので,日本語ではなく英語のほうに参加されたようだ.たまに日本語を話しつつ,もちろんメインは英語で,星座を解説し星の名前や惑星を教え望遠鏡を覗いてもらう.時に冗談を言い,台湾の言葉を教えてもらい,寒さに震えながら,何とか無事に終了.

やってみれば意外と何とかなるなという印象だけど,いつもの倍くらい疲れたような気がする.これもいい経験だと思って,どんどん挑戦していきたいものだ.あ,やっぱり,どんどんではなくて時には,くらいで.

Feb 21 287匹目の羊は辞書を作る

水滸伝辞書

昨日は星図を作った話だったが,今日は辞書を作った(作っている)という話.

これまでこの日記に何度も登場している,「水滸伝」という物語(とそれを題材にしたゲーム)がある.こういう物語には人名や地名が数多く登場するが,ほとんどの場合,それらを入力するのは難しい.「すいこでん」を「水滸伝」には変換できても,「そうこう」を「宋江」と変換するのは普通じゃないからだ.そういう用語は,自作の辞書に登録しておけば入力が楽になる.というわけで,ゲームのデータを開いたりサイトを検索したりして,分かる範囲で片っ端から単語を入力していった.以前から作っていたものに,今回また少し手を加えて,現在の登録語数は約850.

水滸伝ファンの人に使ってもらったりアップグレードしてもらえたりするかもしれないので,辞書のデータは公開中.ちょっとgoogleで検索してみた感じだと,僕の分は(現時点では)上のほうには表示されなくて,しかももっと登録語数が多いのが見つかるなあ…ま,まあ,作ったからには,公開しておきますよ.

星の名前辞書

こっちは,作っているのではなくて欲しいなあと思う辞書.星空ツアーガイドをやっている時に,英語で星や星座の名前を話したいことがよくある.星の名前そのものはカタカナで知っていても,英語風の発音やアクセントが分からないことが結構多いのだ.日本での「ベテルギウス」が英語では「ベテルジュース」でアクセントが「ベ」とか,大マゼラン雲のMagellanicは「ラ」にアクセントがあるけど人名としては「ジェ」にアクセントとか.

発音記号付きで載っているようなこの手の辞書って,存在するんだろうか.あまりにもニーズが少ないような気がするな.そして一方で,日本でのアクセントのコンセンサスは,どうやって得られているのだろうか.ベテルギウスは「ギ」が強いのが一般的だと思っているけど,違うアクセントで呼ぶ人もいる(呼ぶ人のほうが多い)かもしれないわけだ.いろいろと謎である.

Feb 20 286匹目の羊は星図を作る

推理的中

15日から山のように届いていたウイルスメール,思っていたとおりのところが発信源だったらしい.ちゃんと駆除したという連絡をもらった.まずは一安心.

星図作りのノウハウ

休職中の日本の会社からは,毎月の定例作業としていくつかの仕事をいただいている.そのうちの1つが,ニュースで使う星図の作成.星図が必要となるニュースというのは常にあるわけではないので,定例と言うには少し語弊があるが,その作業分を込みでお金をいただいているので,一種の定例作業.

星図を作る方法というのは,自分の中では体系化されていて,毎回パターンどおりに作業を進めていくだけだ.「この大きさの画像が欲しければ,ウィンドウ全体のサイズはこの大きさ」「天体名やクレジットはこの位置に」などなど.過去に作ったものから使いまわしが利くことが多いので,自分にとっては大した作業ではない.

でも,これを他の人にお願いするとなると,かなり大変だろうという気がする.自分だけにしかできない仕事があるというのは,ちょっと嬉しく,同時に相当怖い.ちゃんとノウハウを伝えておくべきなのかもしれない(実際,1度簡単にお伝えした)が,伝えるより作っちゃうほうが早いんだよね.

Feb 19 285匹目の羊は体調を崩す

風邪?花粉症?

昨日あたりから喉が痛い.実は卓球をしていた時もずっと痛かったのだが,「運動したら治るかな」などと考えて放っておいたのだった.もちろん,治らない.

風邪と言われれば風邪かもしれないが,どちらかというと花粉症のような気もする.薬は大量に持ってきているので,睡眠薬の効果も期待して,飲んでおいた.

こんな喉の調子では,ガイドで話をするのは不可能.急遽,別の人に代わってもらった.迷惑かけてごめんなさい.

スライドショー編集開始

昼のツアーや雨の日のためにスライドショーがあるというのは以前書いたとおり.そして,そのスライドの編集作業もお仕事の1つ.まずは素材を自分のPCに移すところから作業開始.PC同士って直接ケーブルでつないでファイルを交換することはできないんだっけ?

自分のPCに古いスライドショーや他の素材が入ったのはいいけど,自分のPCだと動作が遅くて作業がなかなか捗らない.上手くいかないものだなあ.とはいえ,自分で解説することが増えそうだし,自分で話しやすいものを作っていかないと.

Feb 18 284匹目の羊は卓球で遊ぶ

Tekapo卓球部設立?

会社の近くに,卓球とスカッシュをして遊べる施設がある.オフィスの仕事が終わった後,MiさんやHiさんら総勢6人で卓球をしに行った.卓球をするのは,およそ1年ぶりくらいかな.こんな機会があるのなら,日本からラケットを持ってきておくんだった.

少し練習をした後で,ダブルスをしたりシングルスのトーナメントをしたり.シングルスの決勝は僕対Hiさん.Hiさんはマイラケットを持っていらっしゃるだけあって,結構上手,油断してると負けかねない.上司に勝つのもなあと思いつつ,しかし負けるのもイヤなので,そこそこ本気でやって,最後はスマッシュまで打って,勝った.大人気ない.

他の4人が帰った後も,Miさんと2人で1時間ほど延長戦.Miさんは練習しているうちにどんどん上達し,ちゃんとラリーが続くようになってきた.週に1度くらい,しっかり運動するのも悪くない.近々,卓球部が設立されるかも.

Feb 17 283匹目の羊は謎の呪文を思い出す

あいたいちおえ

夜中,下の妹Sからメールが届いた.「いきなりだけど,『あいた』いえば,続く言葉は何???うちに育ったなら分かるよね」.

確かにこれは,うちに育ったなら分かる(もちろん,妹Aも知っている).僕(以下R)「『いちおえ』かなあ」

S「次は『おおかて』だよね!」

R「かときよ,きらこお,こかして,しとしん」

S「すたいこ・たいさてる・てれにも・にやふせ・ふそむか・むきわん…さぁて,ラストど~ぞ~」

R「ほじょさくいん!」

実家に置いてある百科事典の背表紙に,その巻の見出し項目の範囲が書かれている.「あ-いた」「いち-おえ」のように.全13巻+補助索引(+植物事典など)の,その背表紙の文字を,兄妹3人は呪文のように覚え,復唱し,20年経っても忘れずに残っているというお話.

Feb 16 282匹目の羊は赤いバラをプレゼントする

1本の赤いバラ

14日の日記にも書いたように,NZのバレンタイン・デーは男性が女性にプレゼントをあげる日.日本式にMiさんからプレゼントをもらったけど,やっぱり僕もプレゼントをあげたい.しかし,花屋さんなんてものは,もちろんこの町には存在しないのである.

Hiさんに相談すると,「いい案があるよ.Gr(さん)の家に行って,庭のを1本もらって来よう」とのお返事.ちなみにGrさんというのは,会社の代表の人,つまりとっても偉い人.Tekapoの旅行者がツアー客として訪れるような広い庭付きの大邸宅に住み,住み込みシェフがいるような,そんな人.気さくで冗談好きで,偉い人だけど親しみやすい人.

「じゃ,早速」とHiさん.「え,僕,まだ受付の仕事が…」「いいからいいから」,あろうことかオフィスを空け,車でGrさんの家まで送ってくださった.Caさん(Grさんのご夫人)に赤いバラを1本切っていただき,再びHiさん,「じゃ,家まで行こうか」「え,受付の仕事が終わってからで…」「いいからいいから」.

といういろいろなことがあり,仕事を30分も休んだ末,Miさんに,2日遅れの赤いバラの花をあげることができた.自分の想いだけではない,いろいろな人の優しさが詰まった,赤いバラ.

Feb 15 281匹目の羊は山ほどウイルスメールを受け取る

ハグ

仕事仲間のJoさん(NZ人女性)は昨日で仕事終了.今日はお別れの挨拶をしにオフィスへ来ていた.

じゃあね,元気でね,とか何とか話した後に,ハグしてお別れ.彼女は,(縦も横も)とっても体格がいい女性だったので,僕はすっぽりと包まれてしまうような格好になってしまった.いやはや.オフィスにいた他の人に「折れそう」とも言われた.いやいや.

久しぶりのウイルスメール

今朝あたりから,猛烈な勢いでウイルスメールが届き始めた.日本に居たころには会社のwebmasterあてメールを受け取っていたのでウイルスメールもたくさん目にしていた(実際にはメーラに届く前にブロックされていた)が,個人あてにはめったに来なかった.もちろん,NZに来てからは初めてのできごと.

普通,ウイルス送信元というのは特定できないものだが,偽装されている送信元の特徴やウイルスの古さ(=ウイルス対策が遅い証拠),goldensheep以外のメールアドレスにも送られてくることなどから考えて,きっと送信元は某所だろう.念のために注意喚起のメールを送っておいたが,この推理は当たるかな,どうかな?

Feb 14 280匹目の羊は手料理を振る舞う

Valentine's Day

NZでも2月14日はバレンタイン・デー.ただし,日本と違い,バレンタイン・デーは男性が女性にプレゼント(赤いバラの花)をあげるのが一般的なのだそうだ.会社の女性たち(NZ人)から「ちゃんとあげなきゃダメよ」と散々言われた.「日本では,この日だけ,女の子が男の子に想いを伝えていいのだ」と教えると,ずいぶん驚いていた.ちなみに,NZにホワイトデーなんてものは存在しない.

で,自分たちはどうだったかというと,日本式でお祝い.数日前にMiさんに外で晩ご飯をごちそうになった.ありがとう.人生で初めて,義理じゃないプレゼントをもらったバレンタイン.

得意料理はパスタ

先月Hiさんの家でサンマをいただいた時に「じゃあ今度は,何か作って食べさせて」と料理のエクスチェンジを提案された.本日,その手料理公開日.とはいえ,僕が(他人に食べてもらえるような)何かを作れるはずもないので,Miさんの得意料理「パスタ」のお手伝い.仕事から帰ってくると,Miさんはもう,ソースを作り終えていた.僕の仕事は,すなわち,パスタを茹でること,ただそれだけ.

ソースを持ってHiさんの家に行き,700g近いパスタを茹でる.ちょっとオイルの量が足りなかったかなあ.でも,ソースが上手だったので,みんな美味しいと言って食べてくれた.よかったよかった.

さて,次回は…ハンバーグかな?

Feb 13 279匹目の羊は大団体を迎える

70人オーバー

先日も書いたように,星空ツアーには日本からの団体旅行のお客様がいらっしゃることがある.そうすると,それだけで20人以上のお客様をお迎えすることになってしまう.それに個人旅行の方が加わり,英語のツアーに参加するお客様(こちらは団体のことはあまりない)が加わり,今夜は70人以上の大団体をお迎えすることになってしまった.ツアーはほぼ毎日「日本語ツアー」と「英語ツアー」の2回出発なのだが,今夜の場合は,1回目の日本語ツアーが30人弱で2回目の英語ツアーが40人以上.車3台で天文台まで送迎.

人数が多すぎると,望遠鏡で見られる天体の数が少なくなってしまうことや,待ち時間が長くなってしまうのが難点.日本人のお客様だと,キレイな星空を見られただけでも喜んでくださる方が多いのだが,英語ツアーに参加される方は望遠鏡でいろいろな天体を見られることを重視されることが多い(ような気がする).国民性の違い?「日本人とそれ以外」で国民性とは言い過ぎか.ともかく,そういうわけで,あまりに人数が多いと申し訳なく思う.こういうときに,お客様を上手く誘導したりいろいろな話題を提供したりして対応していくのも,まだまだ勉強中.

Feb 12 278匹目の羊は月夜に教会を撮影する

Cowan's Hill

天気のよい本日は,家の裏手にあるCowan's Hillまで散歩.Mt. Johnへ登ろうとすると2時間くらいかかるが,この丘なら15分ほどで到着するという手軽さ.そして,少し高くなったところからTekapo湖を眺めることができる.

Cowan's HillからTekapo湖を見下ろす 三脚を持っていったので,何枚か撮影した写真を左右につないでパノラマ写真を作ろうと思っていたのだが,今回は1枚だけ.いつかきっと,Cowan's HillとMt. Johnからのパノラマ写真を撮ってみたい.

月夜の星景写真

昨日に引き続いて夜の撮影会.一般的に,月を見たり撮ったりするのでなければ,月明かりは天体観測や天体写真撮影の邪魔になるのだが,星景写真の場合は月明かりに照らされた地上風景がいい被写体になってくれることが多い.そんな効果を狙って,満月直前にもかかわらず,撮影会を決行.月夜の散歩はいい気持ち.

冬の大三角形と善き羊飼いの教会 今日の1枚.月明かりに照らされた善き羊飼いの教会と,冬の大三角.いい構図になったと思っているけど,どんなもんでしょ?月夜の写真撮影の面白さはMiさんも気に入ってくれて,教会,湖,山並み,星空などを何枚も撮影していた.

撮影データ:2006年2月12日 22時56分ごろ(NZ夏時間),露出時間 15秒/New Zealand Lake Tekapo/ペンタックス *ist DS/smcペンタックス DA 18-55mm F3.5-5.6AL(18mm F4.0で使用),ISO 400,ホワイトバランス:オート/三脚固定,レリーズ/リサイズ,レベル補正,トーンカーブ補正,アンシャープマスクなど

Feb 11 277匹目の羊はデジタル一眼レフカメラを使う

天体写真の手習い

Miさんのデジカメと日本から持ってきた三脚,それに1週間ほど前に実家から届いたレリーズを使って,天体写真を撮り始めた.とりあえずは,風景と星空を組み合わせた星景写真を撮っていくつもり.カメラ以外に特別な機材が必要なく,テーマと構図さえ決めれば簡単に撮影でき,それでいて奥が深い,それが星景写真.

デジカメだと,設定を変えて撮影して,すぐに結果を確かめてまた撮影して,というのがとっても簡単にできる.銀塩の時代からは考えられないような手軽さ.ずっと昔に本で読んだ知識や投稿画像の編集で覚えたいろいろな設定を思い出しながら,Miさんに教えると同時に自分も勉強しながら,シャッターをパシャパシャと.

南十字星とポインター 今日の1枚.本当は3000×2000くらいの大きなサイズで撮影してるんだけど,サイズが大きすぎるのでリサイズ.それでも,拡大写真ではポインターや南十字星はハッキリと見えるし,ηカリーナ星雲も何となく分かる.大きな月があったとは思えないくらいよく写っていると思う.

撮影データ:2006年2月11日 22時16分ごろ(NZ夏時間),露出時間 29秒/New Zealand Lake Tekapo/ペンタックス *ist DS/smcペンタックス DA 18-55mm F3.5-5.6AL(18mm F4.0で使用),ISO 200,ホワイトバランス:オート/三脚固定,レリーズ/リサイズ,トーンカーブ補正,アンシャープマスク

Feb 10 276匹目の羊は腹を抱えて笑う

いっぱい笑おう

Nbさんの家でお誕生日会.先日実家から送られてきたスルメを手土産に,Miさんと参加した.僕らを入れて,男女ちょうど5人ずつ.サーモンの刺身,サーモンのカルパッチョ,鮭のちゃんちゃん焼き,ワインとビールがたくさん,…,鮭と酒の大盤振る舞い,豪勢な誕生日会だ.それにしても皆さん,よく飲むこと飲むこと.

夜中だからテンションが高いのか,懸念事項が解決したからなのか,話が面白いからなのか,とにかく笑った.NZに来てから一番笑ったんじゃないかと思うくらい.夜中に,誰かの家で飲み会をして,目一杯笑う.10年前に戻ったような気がした.

Feb 09 275匹目の羊は天気図を読む

Tekapoの天気予報

夜に星空ツアーを催行するかどうかを最終決定するのはHiさんや先輩のNbさんだが,それは出発1時間前くらいの話.一方,問い合わせは昼のうちからたくさんあるので,その時には「ツアーをやるかどうか」は答えられなくても,せめて「晴れそうかどうか」は答えなければならない.

Tekapoの局地的な天気予報があればそれを答えればいいのだが,残念ながらそんな都合のいいものはない.ので,適当に近くの地点から推測したり天気図や雲の画像を見たりして判断する.使っているのは以下のような情報:

まあ,あれこれ考えてみたところで,確実なことはわからない.予報だってあくまで予報だ.お客さんには「どう変わるかわからないから,とりあえず予約しておいて,夜にまた電話ください」と言うようにしている(そう対応するように決められている).僕ら自身も,仕事があるかどうか,電話で確認している.

Feb 08 274匹目の羊はスライドショーの解説をする

雨の日も星空ツアー

日本からの団体旅行などの場合,旅行代金に星空ツアーの料金がすでに含まれている場合があって,そういう場合は曇りだろうが雨だろうがツアーが催行される.今夜は見事に雨だったが,そんなわけで,20名ほどの団体様を山頂にご案内した.もちろん星が見えるわけがないので,スライドショーを見せ,MOA望遠鏡を見学するという内容になる.

僕の担当は天体のスライドショー.しかし,事前に見たことが1度しかないので,どういうスライドがあってどういう流れを作ればいいのか,まったく分からない.冷や汗を流しながら何とか話をまとめたが,仕事終了後に先輩から「ガイド歴が短いことを言ってはダメ.お客さんはプロのガイドを楽しみにしてきているんだから,そういう言い訳は無用」と注意を受ける.「それから,たとえ写真の写りが悪くても,見えにくいとか分かりにくいとか言ってはダメ.ただでさえ実際の空が見られないのだから,写真でこんなにすばらしいというのが伝わるようにしないと」とも.

実にそのとおり.プロ意識の欠如を深く反省.慣れてないことなんて何の弁明にもならない.「そうは言っても,あのスライドじゃやりにくいのも確かだね」とフォローもいただいたが,続けて「なので,もっとちゃんとしたスライド作ってよ」と.頑張らないと.

Feb 07 273匹目の羊はバイト仲間と再会する

偶然の再会

Aucklandで居酒屋のバイトをしていた時に2か月ほどだけ一緒に働いたStさんと,Tekapoで偶然再会した.Stさんがバイトを辞めるときに「これから南島を旅する」と言っていたので,もしかしたら会うかもと思っていたが,まさか本当に会えるとは.

Feb 06 272匹目の羊はソンブレロ銀河をプレゼントする

Waitangi Day

2月6日はWaitangi Dayで祝日.昨年末に訪れたWaitangiで,1840年の今日,Waitangi条約が結ばれた.いわば,建国記念日のようなものかな.

ソンブレロ銀河

背が高くて細くてかっこいいニュージーランド人のDmさんは,今夜が仕事の最終日.大学に戻ったら天文学の勉強を続けるらしい.「興味のある分野は?」と訊いたら「相対論と,宇宙の意味」と教えてくれた.前者はともかく後者は哲学っぽいな.

以前,彼にソンブレロ銀河を見せる約束をしていたので,お客さんがみんな別の場所にいる時を見計らって,望遠鏡を動かした.口径が25cmもあるので,かなりハッキリと見える.Dmさんも喜んでプレゼントを受け取ってくれた.一般のお客さんも覗きに来たが,ボンヤリした楕円が見えるだけなので,つまらなかったかも.

Feb 05 271匹目の羊はハンドソープで身体を洗う

真冬の真夏

暑い日が続いていたTekapoだが,3日前から一昨日にかけて雨が降り,そして今日は,とても肌寒い一日となった.Tekapoのデータではないが,近くの町のデータから推測するに,気温は15度を下回っていたはず.

今,夏じゃなかったっけ?

違いの分からない男

ボディソープがなくなったので詰め替え用パックを買ったところ,間違えてハンドソープを買ってきてしまった.

せっかく買ってきたことだし,捨てるのももったいない.仕方がないので,これからしばらく,ハンドソープで身体を洗う生活.しかし,実際のところ,何が違うんだろう.洗顔用ならともかく,ハンドソープとボディソープに違いをつける必要もなさそうな気がする.ボディソープよりも,香りが少し強め,かな?

Feb 04 270匹目の羊はデイツアーを手伝う

ディスクイメージ

今使っている机はとても小さいので,外付けのCD-RWドライブを置くのにも一苦労.どうしても必要な時以外は取り外している.ディスクイメージというものを作成すれば,イメージを作ったCDはHDの中に保存され,仮想ドライブを通じてアクセスできるらしい.ということで,挑戦してみた.

試してみたのは,ゲームのCD-ROM.ネットで調べた情報を元にツールをダウンロードして,待つことおよそ10分,CD-ROM容量と同じ640MBほどのファイルができあがった.別にインストールした仮想ドライブのソフトで読み込んでゲームをスタートしてみると…おー,起動した.

これで,CD-RWドライブを持ち歩かなくても,どこでもゲームができるようになったということだ.その気になれば,カフェででも,帰国してからミスドででも.ただし,残り僅かなHDの容量を大いに圧迫しているのも事実.危なくなったら,真っ先に削除されそうな予感.

デイツアーのお手伝い

ここ数日,Tekapoの町でクラシックカーをたくさん見かける.何だろうなあと思っていたのだが,どうやらビンテージカーのお祭りらしい.そのお祭りに参加する200人くらいの人たちが,お昼過ぎからMt. John天文台の見学にやってくるというので,会社のスタッフ総出で応対することになった.つまり,デイツアーのお手伝いということだ.

僕の担当は,天文台長さんとペアになって1mの望遠鏡をご案内すること.と言われても,1mの望遠鏡のことなんてよく知らないし,さらに困ったことに台長さんの顔も知らない.どうしようかと困っていたが,やれば何とかなるだろうと,腹をくくってドームへ.

台長さんはとても優しそうなご年配の方.ご夫婦で,今でも小惑星の追跡観測などを行っていらっしゃるそうだ.その台長さんがずっと(入れ代わり立ち代わりのお客さんを相手に3時間ほど)望遠鏡の説明をしてくださったこともあって,僕はドームの入り口あたりで`Hello'と言っているだけの仕事だった.まあ,時々資料のコピーを取ったりノートPCで行われていたデモンストレーションの説明をしたりもしていたけど.それでお給料をもらっていいんでしょうか?

先月の日記にも書いたとおり,もうすぐ英語ツアー担当のスタッフたちがいなくなり,そうするとデイツアー(基本的に英語のみ)のスタッフも足りなくなる.駆り出されるんだろうなあ.英語だけじゃなくて望遠鏡や天文台の歴史も勉強しなきゃ,大変だ.

Feb 03 269匹目の羊は節分豆を食べる

レリーズ

Miさんが使っているデジカメ(ペンタックスの*ist DS)で,最近星の写真も撮るようになってきた.天体写真を撮る時に欠かせないのが,レリーズという道具.天体写真はシャッタースピードが遅いので手ぶれが起こりやすいのだが,レリーズを使うと離れたところから柔らかくシャッターを押すことができるので手ぶれが起こらない.また,天体写真では5分10分といった長時間の露出をすることがあるのだが,そういう時にシャッターを押しっぱなしにすることができる.

先日注文して実家に送ってもらったのだが,その実家からの荷物が届いた.早速,必要もないのに,普通の写真を撮る時に使ってみた.もちろん,レリーズを使用した効果はないのだが,それがあるというのが嬉しい.おもちゃを手にした子供のようだ.

節分豆

同じ荷物に,節分豆が入っていた.歳の数よりもたくさん食べたような気がする.

豆まきはしなかった.もう何年もやってないなあ.

Feb 02 268匹目の羊は晴れの町で雨に降られる

田舎でネット通販

Miさんが,ネット通販で日本の食材を買えるサービスを利用していろいろなものを買った.Aucklandに住んでいた頃には近くのスーパーにもあれこれ売っていたし,Cityに出れば専門店もあったが,何しろここは田舎だ.そして,そんな田舎でも,通販を利用すればちゃんとダシや料理酒などが買える.便利な世の中だね.

晴れの町で雨

夕方,とうとう,雨.Tekapoで雨が降っているのを,初めて見た.

実は,ちょうどこの時,先月27日の「雨の降らない町」という日記を書いていたのであった.何か少し,嘘をついたような気分.

Feb 01 267匹目の羊は曇り空の下でガイドする

曇っても星空ツアー

星空ツアーは,晴れれば毎晩開催されるし,晴れなければ当日夜に中止する.とはいえ,天気を読むのは難しいし,たかが1000mとはいえ山の天気は変わりやすい.ここに10年以上住んでいて長くツアーをやっているHiさんでさえ,ツアーをするかどうか判断に迷うこともあるし,判断を間違えることもある.

さて今夜は,天文台に着いてしばらくは晴れていたのだが,ドームの中に入って望遠鏡を覗いてもらっているうちに,どんどん曇ってきた.明るい星が薄雲を通して滲んで見える以外には,何も見えない.空も悪いし,何だか望遠鏡の調子も悪いし,どんどんと焦ってくる.経験値の少なさがダイレクトに災いし,あたふたしているだけになってしまった.

仕方がないので,急遽MOA望遠鏡の見学ツアーを実施.望遠鏡や研究内容についてある程度のことは知っていても,やはりガイドは専門家に任せたほうが間違いがない.会社のスタッフでありここの天文台で研究もしているPlさんにガイドをお願いして,僕は通訳のような仕事に徹していた.

最終的にはお客様に満足していただけたようだけど,ふぅ,経験値をもっと上げなきゃ.あとは,曇っても楽しめるようなコンテンツ(スライドショーとか)を充実させることだな.