Apr 18 (343匹目)

(無事に帰国)

(日記はいずれ追いつくでしょう)

  • 18日(343日目):Flight
  • 17日(342日目):Carter Observatory
  • 16日(341日目):Wellington
  • 15日(340日目):Kaikoura
  • 14日(339日目):Christchurch
  • 13日(338日目):Dunedin

Apr 12 337匹目の羊は恐竜の末裔に会う

Invercargill

給水塔 再び波に揺られ,Stewart島からBluffを経由してInvercargillへ戻ってきた.昨日よりは酔わなかったかな.このInvercargillという町は,世界最南端の「市」らしい.「最果ての都会」といったところか.写真は,町のシンボル,給水塔.今夜の宿はここの近く.写真は撮らなかったけど,夜の眺めも美しかった.

Invercargillの他の観光スポット,Southland Museum and Art Galleryでは,トゥアタラのヘンリー君とご対面(写真は撮影禁止).トゥアタラは生きた化石とも呼ばれるトカゲのような爬虫類で,恐竜の時代から姿を変えずに生き続けているのだとか.ヘンリー君は推定年齢が100歳以上らしい.ほとんど動かないので,よくよく探さないといるのに気がつかないのだが,今回は穴から顔を出してじっとこっちを見ていた.「10年前にもこいつを見たな」と思っていたら,すごい.

最果ての地からインターネット

旅行中も,ネットカフェからのメールチェックは欠かせない.仕事のメールだって,もちろん読んでいる.「日本人が新天体を発見したからデータの更新を」あれまあ,タイミングの悪いこと.

宿に戻ってデータを整理し,ニュース用の星図を作成.それほど時間をかけることなく作業できたが,送信は明日だな.

Apr 11 336匹目の羊は船酔いする

Stewart島

NZの南島のさらに南に,Stewart島という第3の島がある.島の半分以上は未開発で,野生のKiwiも見られるようなところだ.NZの最南端というわけではないが,南島よりも南なので「一番南まで来た」と思える,その気分を味わいたくて,10年ぶりに島を訪れた.

旅程は,まずQueenstownからバスでInvercargillへ行き,バスを乗り換えて本土(ほぼ)最南端のBluffへ.昨年末には本土(ほぼ)最北端を訪れたので,NZの北端から南端まで旅したということになるかな.そのBluffから高速艇に乗り換え,およそ1時間でStewart島へ.この船が揺れる揺れる.すっかり船酔いしてしまい,Stewart島のHalfmoon Bay(旧称Oban)に着いた時には立つのもやっという有り様だった.ぐぇ~.

宿の前からHalfmoon Bayを眺める この旅ではいろいろなタイプの宿に泊まっているのだが,ここStewart島ではコテージを借りた.Rose Cottageという名にふさわしい,ピンクのバラがキレイな,小さくてきれいなコテージ.キッチンで自炊したり洗濯をしたりと,旅の途中で普通の生活モード.「宿代は机の上に置いといてね」って,性善説を信じているのか半分ボランティアみたいなものなのか.

水中探検

Stewart島へは,旅の中でも「何かを観光というよりは,ただ来たい」という気持ちで訪れているので,特にこれといって予定はない.とはいえ,やっぱり来たからには何かをというわけで,「水中探検クルーズ」に参加した.

船底の窓から魚が見える 船底の横窓から,海の中が見える.海草(海藻?),海底の模様,魚の群れなど.自分の目で見ると面白いんだけど,写真や窓から眺めたようすの動画だと,ちょっと伝わらないかなあ.

クルーズ後には散歩して島を探検.海岸の砂浜を歩いたり高台に登ったり.10年経っても,全然変わってなかった.

Apr 10 335匹目の羊は発電所を見学する

Manapouri

水力発電所 今日のツアーはまず,発電所の見学から.NZ最大の水力発電所(水力発電所として最大なのか,全体としてなのかは不明)であるManapouri水力発電所へ.非核,非原子力の国,NZでは,水力発電は大きな割合を占めている.Manapouri湖を東から西へと船で渡り,バスに乗ってトンネルを進み,湖の下にある発電施設へと案内される.湖の水を地下に落として発電しているのだが,うーん,さすがにでかいな.

Doubtful Sound

NZ南島の西海岸はフィヨルド地形になっている.特にMilford Soundというところは有名な観光名所で「世界8番目の不思議」というキャッチコピーもあるのだとか.残り7つが何かは知らないが.

Doubtful Sound Doubtful Soundにかかる虹 そのMilford Soundほどは有名ではないが,同じようなフィヨルド地形,Doubtful Soundのクルーズに参加した.Soundは「入り江」という意味ね.このあたりは世界有数の多雨地帯で年間降水量が5000mmを超えるらしく,船に乗っている間も,ずっと雨.そのおかげで虹も見られたから,雨もそんなに悪くはない.イルカやアザラシも眺めながら,山と海の融合した,何とも壮大な自然を楽しむ.NZに来たからには,こういうのを堪能しないとね.

Milford Soundと同じような景色が見られるのに,Milford Soundよりも船に乗っている時間が長いし,観光客がそんなに多くないし,発電所見学もできるし,なかなかオススメのツアーだな.Queenstown発着で約13時間のツアー,疲れたけど大満足の1日だった.

Apr 09 334匹目の羊は旅に出る

いい日旅立ち

山は雪景色 出発の朝,山は雪景色.本格的な冬が始まる前にTekapoを脱出だ.Yrさん,Krさん,Bnさんが,バスの発着所まで荷物を運んでくれ,見送ってくださった.最後まで,本当にありがとうございました.

Queenstown

バスは一路西へ.旅の最初の目的地はQueenstown,2月末以来の訪問である.

ゴンドラからWakatipu湖 Queenstownはラフティング(川下り)やスカイダイビングなどさまざまなアクティビティがあることで知られているが,何と言っても有名なのがバンジージャンプ.10年前に1度跳び,今回の滞在でも必ずやろうと思っていたのだが,精神的に弱くなっちゃったのかなあ…結局挑戦できなかった.代わりに,というわけでもないが,ゴンドラに乗って山頂へ.見下ろすWakatipu湖がきれい.

ゴンドラに乗るだけではつまらないので,リュージュ(そり)で遊ぶ.思ったよりもスピードが出て,面白いが寒い.Miさんは安全運転,ゆっくりと降りてきた.

Apr 08 333匹目の羊は最後の仕事を終える

荷造り完了

生活するという点では,今日がNZ最後の日.日本に送るべき荷物は送り,旅に必要なものをトランクに詰め,帰国の準備完了.

またいつか,単なる観光旅行だとしても,Tekapoには必ず戻ってくるだろう.その時のために,いくつかの生活品はKrさんとBnさんの家で預かっていただくことにした.

キャンセルで終了

夜はひどい雨.当然,星空ツアーはキャンセル.お客様に「今日のツアーはキャンセルです」と伝えて,僕の最後の仕事は終わった.

最初は,しばらくお手伝いさせてもらうだけでいいと思っていたのに,ずいぶん大きく関わることになったものだ.もちろん,それをとても喜び,楽しんでいる.そうなるように背中を押してくれ支えてくれたMiさんにも,大いに感謝,本当にありがとう.

星空や宇宙が好きだという自分の情熱はもちろんだが,星空の美しさ,宇宙の雄大さや神秘さをたくさんの人に知ってもらいたいという思いが,星空ツアーガイドの仕事を続けさせてくれたのだろう.思えば昔は自分のサイトにも宇宙関連のコンテンツがあったし,日本でやっていた仕事だって,AucklandのStardome天文台でボランティアをしていたのだって,全部「たくさんの人に知ってもらいたい」という思いから来ているのかもしれないな.

この先,僕がどう関わっていけるかは分からないけど,単なる「いい経験でした」で終わらせたくはない.今回の終了は,とりあえず,と思っておこう.

Apr 07 332匹目の羊は手巻き寿司を食べる

最後の晩餐

明後日Tekapoを去る僕とMiさんのために,KrさんとBnさんがパーティを開いてくれた.4人で手巻き寿司,ネタはサーモンやイクラや卵焼きや納豆や,その他いろいろ.たいへん美味しくいただいた.

もし星空ガイドの仕事があったら途中で帰らなければならなかったところだが,運良く(?)今夜のお客様はたったの2名.人数が少なすぎるのと天候がイマイチなのを理由にツアーをキャンセルにして,食事の後も延々と話し続ける.17時半に始まったパーティが終わったのは,日が変わった後のことだった.

NZに来て,いろんなところ,いろんな状況で,たくさんの人と出会ってきた.その中でも,KrさんとBnさんに出会えたことは,とてもラッキーだったと思う.NZで出会った人の中で,2番目に,出会えて良かったと思える方々でした.またいつか,必ずお会いしましょう.

half and half

ほぼ1か月前の日記に「このままNZに残るのか,それとも日本に帰るのか,まだ決めかねている」と書いた.そして,可能かどうかは別として,「1年の半分ずつそれぞれで生活を送ることができれば最高に楽しい人生」だと思うようになった.1年中暖かい気候で過ごし,人口が1万倍も違う環境を体験し,色々な娯楽と美しい星々に囲まれる,そんな生活.

休職させていただいている日本の会社の社長に,メールでお伺いを立ててみた.「『まったくもって勝手な奴だなあ』と思いつつ『僕らしい』と思ってしまう」というお返事をいただいた.「今後のことはとりあえず帰ってから相談しましょう」とも.悪くないお返事.こういう社長がいる会社だから,また戻りたいと思う.でも,NZにも居たいと思う.Hiさんも「残ってほしい」と言ってくださっているし.

自分勝手な理想,周りの期待と理解,どこに着地するのかは,まだ見えない.

Apr 06 331匹目の羊は大金を数える

札束

Nbさんが退社された後,オフィスの事務的なことを担当するのはDaさん(日本語が少し分かるNZ人)のお仕事になった.そのDaさんが,売り上げを数えている.「再チェックのために,数えてくれますか?」と頼まれたので,お金が入っている封筒を見ると,$7600近い金額が書かれている.売り上げだから大金なのは分かるけど,それにしても.

Tekapoは安全な町だと思っているが,それでもやはり,この大金を机の上に広げて数えるのは怖い.用心のためにオフィスの鍵を閉め,おそらく200枚以上の札束を,1枚ずつ数えていく.これだけの枚数を間違えずに数えるのは無理だろうと思っていたのに,1度で,封筒に書かれた金額と同じ金額になった.Daさんも僕も同じように間違えたという可能性もなくはないが,普通はそんなことは考えない.めでたしめでたし.

それにしても,この売り上げ,いったいどのくらいの期間のものなんだろう?団体客の領収書やカード支払いは入ってないので,そうすると1か月くらいかな.

Apr 05 330匹目の羊はツアーをディスカウントする

特別価格

今夜の星空ツアーもまた微妙な天気.先日覚えた方法で,お客様に「天気はこうですが,行くのはあなたの意向によりますよ」と伝えたら「私たちは天気のことなんて分からないんだから,あなたが決めてくれないとどうしようもないわよ」と.ごもっとも.「僕にも分かりません」とは言えない雰囲気.

Hiさんと相談して,結局「保証できないので割引で」ということで決着.これでお客様が「ゴネたら割引してくれる」と味を占めてしまわないかと思うと,おとなしくキャンセルにしておいたほうが良かったのかなあと考えてしまう.割引しても参加してくれれば儲かるのなら,割引も選択肢としてアリなんだろうけど.

Apr 04 329匹目の羊は荷造りを始める

下ではいい子,上では悪い子

やっと直った会社のPC.直ったと言っても,OSの再セットアップが終わっただけだが.「スライドショーの最中に突然シャットダウン」は,まだまだ調査中.

今日の調査で分かったのは,「オフィスにあるPC用のモニタだと(エラーは起きても)シャットダウンはしないが,山の上にあるTVに繋ぐとエラーとともにリセットがかかる」ということ.つまり,ディスプレイに対応したドライバが古いか正しくない可能性が高いということだ.

ということで,残りやるべきことは,ディスプレイのメーカーと型番を調べて,ドライバを最新のものにして,といったところか.残念ながら僕にはもう時間がないので,続きは他の人にお任せ.どうにもならなければ,そもそもスライドショーを実行するソフトを変更するか.最初からそうしとけばよかった.でもそうすると,いつまで経っても僕が面倒を見ることになりそうだしなあ.悩みは尽きない.

送れ送れ

間もなく帰国,その前に旅.旅行に必要がないものは日本に送ってしまうほうがいい.必要のない重たいものを持って移動しても疲れるだけ.

夏服,雑誌などなど,今日のところは2人で3箱.しかしこれは,まだ片付けが本格的に始まっていないからだ.旅に持っていかないものはたくさんある.最終的にはどうなることやら.そもそも,何でこんなに物が増えちゃったかなあ.捨てることが下手なのは,NZに来ても変わらない,変わるはずもない.

Apr 03 328匹目の羊は送別会に出席する

送別会

会社の現場マネージャー的立場にいらっしゃったNbさんが退社,帰国されることになった.5年間も中心となって働き続けた方が去ることの影響は計り知れない.会社の将来がちょっと心配.

そのNbさんの送別会.本当はTekapo湖畔で焼き肉パーティーのはずだったのが,風は強いし雨は降るしと散々な空模様につき,HiさんとYrさんの家に変更.会社のスタッフやTekapoに住んでいる日本人の方たちが次々と集まり,30人近く(と犬1匹と猫1匹)が焼き肉を囲んだ.日本人ではないスタッフも,もちろん箸でお食事.みな慣れたものです.

ほぼ同時期に退社するということで,ついでに僕の送迎会も兼ねていただき,プレゼントをいただいた.ありがとうございます.そういう意味では,いいタイミングで退社かも.

やっとPC修理完了

その送別会を中座してオフィスへ.こんな悪天候の日に星空ツアーがあるとは思えないが,それでも一応電話番はしないといけない.それに,未だに不調のPCを早く修理しないと.

雨の中を走ってオフィスへ.誰一人として客の来ない暗い建物で,今日も今日とてPCに向かって悪戦苦闘.結局,「途中で取り出して交換したCDをもう1度入れ」て,インストールが完了した.そんなの分かるか!Windows Updateに表示される山ほどのアップデータもインストールして,何とかOSの再セットアップが完了.

さて,これでやっと,不調の原因を探ることができるようになった.まだまだ道半ば,仕事を辞める前に解決できるんだろうか.

Apr 02 327匹目の羊は帰国の意思を固める

帰国します

今月末,20日ごろ,帰国します.

本当は,ワーキングホリデービザの期限いっぱい,5月10日ぐらいまで滞在する予定だったんだけど,「滞在して何をするの?」と考えた時,「特に何もないかなあ」ということに気付いてしまったのだ.人生ただ1度のワーキングホリデーだから,何もなくても滞在していれば得るものがあるかもしれないが,それはちょっと中途半端かな,という感じ.

今の仕事も,続けようと思えば帰国ギリギリまで続けられるけど,それだと観光する自分の時間がなくなってしまう.だったら,切りのいいところで仕事を辞めて,適当に観光して,そのまま帰ったほうがいいだろう.

仕事は8日まで.翌9日からMiさんと10日ほど旅をして,一緒に帰国します.

依然としてPC修理中

先日来より調子の悪い会社のPCを修理するため,山の上からPCを持って降りてきた.どうしようもなく不調なので,OSの再インストールからやり直し.

OSの再インストールくらい何も考えなくてもできるだろうと思っていたのだが,画面上に指示されるCDが見つからないという問題が発生.手当たり次第にCDを入れてみたり指示を無視してインストールを続行してみたりしたが,上手くいくはずがない.結局,作業前よりもさらに不安定なコンピュータがオフィスに放置される結果となってしまった.仕事を辞める前に修理できるんだろうか.

Apr 01 326匹目の羊はネタ画像を作る

金の羊?

金の羊? 毎年それなりにApril Foolのネタは準備して考えるんだけど,今年は特に何も思いつかず.「面白さ」を追求してみても僕のレベルではたかが知れているので,むしろ「バカさ」の方向で.「バカさ」と「バカバカしさ」とは違うような気もするが,それも含めてApril Foolということで.

ちなみに,このサイトのドメインである`goldensheep'というのは,生まれ星座であるおひつじ座の神話からとってきたものだ.金色の毛を持ち,兄と妹を背中に乗せて空を飛んだといわれている.神話では悪役の星座や,そもそも神話さえない星座がある中で,こんな美しい色と伝説が残っているおひつじ座.嬉しい.

行きますか,止めますか

最近,週の半分くらいツアーリーダーを任されている.わりと分かり易い天気が続いていたこともあり,ツアーをやるにせよ中止するにせよ判断は楽だった.

しかし今夜,これまでで一番難しい状況判断を迫られる.お客様から確認をいただく19時の時点では,空にほとんど雲がないほどの快晴.天気予報サイトで雲の動きを調べると,21時ごろにNZの南島をすっぽりと覆い隠すような雲の塊が接近中.うわー.

「21時ごろには曇りそうなのでキャンセルにしたいんだけど」と言っても,所詮は素人考え,今現在こうして快晴の空の下にいるお客様は納得しないだろう.一方で,ツアーを催行して曇ったら,やっぱりこれも不満続出だろう.さて,どうしたものか.

やっぱり,曇って悲しい思いをさせてしまうよりはキャンセルだ.そう思って数人のお客様にキャンセルを伝え,スタッフにも電話したところ,Nbさんに「とりあえず,お客様にも出発時刻にオフィスへ来ていただきましょう.曇るかもしれないという状況をお伝えして,最終的にはお客様の判断という方針で」.なるほど,そうすればよかったのか.キャンセルをお伝えしたお客様に再連絡し,出発時刻を待つ.

結局,2回のツアーに申し込まれたお客様38人,皆様が参加してくださった.22時半ごろにかなり大きな雲が来て,2回目のツアーの最後はあまり星が見えなかったけど,不満の声を聞くこともなくツアー終了.終わり良ければすべて良し,決行して大正解.